【赤1マナ考】僧院の速槍の火力は、こうやって引き出せ! 1マナ最強クリーチャーの魅力を120%活かす【レガシー/赤単/バーン】

レガシー

赤の最強クリーチャーとは?

デッキの構成を考える上で、重要なのが1マナ域の呪文だ。
ここを間違えると、1ターン目に土地を置いただけで終わってしまったり、手札に温存しておきたかったライトニングボルトを本体に打ってターンエンド…っていうような、プレイングにもなってしまう。
 
自分は手札が回っていない。
しかし相手は1ターン目からハンデス、ラノワール、睡蓮の花びら…あれよあれよの高速展開。
こんなことをやられた日にゃあ、泣いちゃうよね。
だってもう、1ターン目から勝負が決まっちゃったようなものなんだもん。
 
1ターンめを有効活用するために、多くのプレーヤーが1マナの呪文を何にするか悩んでいるところだと思う。
だが、マジックの世界では、ほぼ思考停止状態でデッキに4枚突っ込んでいいカードというのも存在する。
このカードは、その代表格といえる。
 

 
皆さんご存知の《僧院の速槍》
改めて能力を見てみよう。
赤1マナ1/2、速攻、果敢…ちょっと強すぎだよねこれー(^▽^;)
 
どーしてこんなに強いカードを、MTGはアンコモンで出してしまったんだろう?
(ありがとうございます! 貧乏人には、嬉しいです!)
手に入れやすい上に、強い。
さらにはレア、神話レア全部含めても、このカードを上回るスペックのカードは出ていない。
きっと、ここらへんが1マナの上限だと、マジックは考えているのかもしれない。
 
 
そういえば最近、《敏捷なこそ泥、ラガバン》っていう、1マナの強いお猿さんがいることを知った。
こちらもなかなか強いね!
だけどラガバンは、デッキを選ぶ気がするよ。
能力を見るに、5ターン以上かけて相手を倒すデッキに向いているんじゃないかな。
レジェンドだから、4枚採用するかどうかも迷うところだね。
 
反して、スピーディな赤いデッキなら無条件に4枚突っ込まれるのが僧院の速槍。
スピード感を求めるデッキなら、使わない理由がないと言える。
しかし、脳停止状態でとりあえず僧院の速槍を使っていると、こういう疑問が湧いてくる。
我々は果たして、このカードのポテンシャルを十二分に引き出して、マジックをプレイしているだろうか? と。
「インスタントやソーサリーと相性が良い」
「強いから適当に使っている」

というような理由で、適当に使ってはいないだろうか?
いや、テキトーに使っても強いのが速槍なんだけどさ!
 
 
…ひとむかし前に、俺はとある赤いデッキを開発したのであった。
そのデッキは偶然のアイデアで産まれたんだけれども、使ってみると心がよく燃えるんだ。
火で材木を燃やすかのように、火力がダルマ式に膨らんでいく。
それにつれて、感情もズゴーーーーーーっと昂っていく。
そんなデッキだ。
そして、そのデッキで対戦を繰り返すにあたって、俺は僧院の速槍のポテンシャルを120%引き出す方法について、何かコツを掴んだかもしれないのだった。
 
ちなみにそのデッキの名前は〝がらくたバーン〟という。
すでにそういうジャンルがあるのかは知らないけれど、俺が勝手に名前をつけたのだ。
このデッキは、0から100まで俺が作ったオリジナルのデッキである。
 
これから続く語りは、僧院の速槍についての深堀りである。
俺は知見の狭いカジュアルプレーヤーなので、これから語る内容はもしかしたら、君がもう知っている内容なのかも知れない。
ただ、俺は情熱のままに語りたいと思うので、もし君に好奇心が湧くのであれば好奇心のままに、ちょっと読んでみて欲しいと思う。
よし、とりあえず、一回叫ぶことにしよう!
 
 
役立たずながらくたほど、よく燃えるんだよおおーーーーーーっ。
 
 

僧院の速槍、1ターン目の理想的な動き

俺のターン開始!
山をセット。
1マナ、僧院の速槍を召喚。
速攻の効果でアタック、…ターンエンド!

 
おわり。
え? 普通だって?
そんなこと誰でもやってるって?
でもさ、だいたい1ターン目の僧院の速槍って、みんなこういう感じじゃん?
だって、1マナしか使えない訳だしぃー。
マナが出るゴリラを使え?
誰ですか、マナが出るゴリラって。
 
…うえ? もうちょっと面白いプレイングは無いのかよ? あるだろって?
あるよ、このやろう(´゚д゚`)
分かったよ、欲張りさんめ。
じゃあこうしよう。
 
もし君の手札の中に《ウルザのガラクタ》《ミシュラのガラクタ》があったなら、速槍を召喚した後に出してみよう。
きっと面白いことが起きるから。


すると、あら不思議!
1マナ1/2だった僧院の速槍が、2/3あるいは3/4になって対戦相手に突っこんでいくじゃないの!
果敢の効果で、バンプアップしたのね…!

 
 
開幕からちょっとフザケマシタ、ごめんなさい。
けれども、聡明なる諸君ならお気づきだと思う。
この時点で―――たった1枚のガラクタを置いた時点で、速槍のP/Tは《ゴブリンの先達》を超えていることに。
 
そう、1ターン目の僧院の速槍の理想的な動きというのは、ガラクタを使うことである。
もちろん個人的な知見である。
こうすると僧院の速槍が、1ターン目にも関わらずバンプアップするのだ。
初手2/3クリーチャーのアタックというのは、対戦相手としてはかなり防ぎずらいものだろう。
しかもこのプレイングで場に出したガラクタは、一切無駄になることは無く、さっさと使ってしまえば新しい手札が補充されるのである。
ガラクタを大量に入れれば、それだけライブラリーは圧縮され、土地の数も減らすことができる。
 
まとめると、1ターン目に僧院の速槍をバンプアップして、速攻でアタックして、手札を補充する(手札が減らない)。
ガラクタのおかげでライブラリーが圧縮し、相手の手札(あるいはライブラリーのトップ)をちょっとだけ見ることができる。
と、これだけの動きができるのである。
こんなプレイングは、1ターン目の、速槍召喚における最適解だと言うことができると思うんだけれど、どうだろうか?
 
僧院の速槍とガラクタを使えば、もうゴブリンの先達のように、相手に土地を1枚プレゼントしながら2/2で殴るなんてことをしなくても済む。
実にいい。
 
1ターン目からこんな動きをしていいものだろうか?
いいのである。
対戦相手は君のことを、安い赤単デッキしか組めない哀れな奴だと思って馬鹿にしているのだから(言いすぎだ!)。
初手、無防備な対戦相手に2~3点のパンチをかましたら、ターンエンドを宣言しよう。
安いデッキしか組めないような平凡なプレイヤーだと思わせつつ、牙を研ぎながら次のターンを待つのだ。
 
これが僧院の速槍の魅力を120%引き出す、1ターン目の動きだ。
 
次回、戸愚呂120%、いっきまぁ~す!
 

僧院の速槍、2ターン目。倍率ズドーーーン!!

君の第2ターン!
手札を見て「いけそうだな」と思ったら、ターン開始してすぐにアタックしてしまおう。
あ、でも土地のセットは忘れないで。
土地をセットしてから、アタック。
君と僕とのお約束。
 
君が僧院の速槍をアタックした時、だいたいの場合、対戦相手はブロックせずに通してくると思う。
なぜなら、相手の心理からすると当然で、自分のクリーチャーは守りたいものだからだ。
僧院の速槍をブロックしようとしたところで、速槍は果敢でバンプアップしている。
ということは対戦相手のクリーチャーは速槍に倒されるか、直接火力を食らって焼かれるか、いずれにせよネガティブな選択肢を突き付けられることになる。
カードアドバンテージは失いたくないと、普通は思うもの。
だったらその攻撃、ライフで受けようじゃないか! こおぉぉぉぉいっっ。
そう判断するのが、賢いプレイヤーだ。
 
君はそんな対戦相手を逆手に取って《魔力変》を唱える。
唱えるタイミングは別にアタックする前でも、アタックした後(ダメージの解決前)でもどっちでもいいんだけど、せっかくのインスタントなので、アタックした後に唱えてみようか。
 

 
魔力変の効果は、ざっくり言ってしまえば、好きな色2マナを産み出し1ドローをする…というものだ。(ざっくりすぎて、本当にスマナイ)
このカードで速槍の果敢を誘発することができ、さらに1ドローの効果で、これまた手札が減らないしマナも減らない。
魔力変は、果敢と組み合わせると恐ろしいカードだ。
 
さらにこのタイミングで、ピッチスペルも使っていこう。
赤のピッチスペルというと、《はらわた撃ち》を思い浮かべる人もいるかもしれない。
 

 
うん、これもいいよね!
だけど0マナ1点のピッチスペルよりも、0マナ2点のピッチスペルがあるんだから、こっちの方を優先的に使っていこう。
え? 0マナ2点のピッチスペルなんてあったっけ? って?
あるよ、あるある。
色は赤じゃないけれど、ほら。
 


《変異原性の成長》は、0マナでクリーチャーを+2/+2バンプアップさせるインスタントだ。
果敢持ちのクリーチャーに使うと、果敢の能力も相まって、なんと0マナ+3/+3のバンプになる。
やばい。
なんでこんなヤバいカードがあるのか。
知らんけど、とにかく使っていいんだから、じゃんじゃん唱えていこう。
僧院の速槍とは、いちばん組み合わせてはいけないカードだと、個人的には思っている。
 
もちろん古き良き時代の赤いピッチスペルも、採用候補だ。
 

 
こうして火に薪をくべるべく、じゃんじゃんスペルを使っていくと、僧院の速槍の火力が燃え盛る炎の如く大きくなっていく。
安いカードほど、よく燃えるんだよおおーーーーーっ。
 
ちょっとここまでのことを、まとめてみよう。
 
魔力変、はらわた撃ち、変異原性の成長、火炎破を唱えるとすると、果敢が4回発動。
→僧院の速槍は5/6
変異原性の成長のバンプアップが+2/+2なので。
→僧院の速槍は7/8
 
すごいダメージだ。
なんだか分からんけど、1マナのクリーチャーが出せる数値を超えている。
一時期《タルモゴイフ》を入れたデッキが流行ったけれど、タルモゴイフなんか目じゃないほどすごいスピードで速槍がバンプアップしている。
 
しかもここまでの状況で、まだ色マナが2つ残っているのもポイントだ。
さあ、浮いているマナで何を唱えよう?
《稲妻》でさらなるダメージ? 《粗暴な力》でさらなるバンプアップ?
 
それもいい。きっと強い。
きっと正解だろう。
だけど俺だったら、次にこのカードを唱える。
うすうす感づいていた人も居るかもしれない。
そう、このデッキ〝がらくたバーン〟のエンドカードにして、僧院の速槍の魅力を120%引き出すカードというのは《ティムールの激闘》なのである。
 

 
ティムールの激闘の効果は、対象のクリーチャー1体を二段攻撃にする…というもの。
さらに自分がパワー4以上のクリーチャーをコントロールしていた場合は、トランプルもつく。
さあ、大変なことになるぞ。
計算をしてみよう。
 
ティムールの激闘もインスタントなので、果敢を誘発する。
僧院の速槍は、8/9になる。
そこへ二段攻撃、トランプルが付与されるので、僧院の速槍が叩き出すダメージは16点になる。
 
火炎破のダメージ(4点)と、はらわた撃ちのダメージ(1点)、それに1ターン目の速槍のダメージ(2点)と合わせると、合計23点。
文句のない2ターンキルの達成である!
ずどーんっ!!
 
 
 
このデッキの恐ろしさは、僧院の速槍のポテンシャルもそうなのだけど、キーカードの引きやすさにこそある。
 
ウルザのガラクタ、ミシュラのガラクタ、魔力変という、フリースペルのドローカードでガンガン手札を入れ替えていくことができる。
そのおかげで、キーカードとなるティムールの激闘が手札に来やすくなるし、フリースペルのドローをする度に僧院の速槍がバンプアップしていく。
 
手札を使っているのに手札は減らず、速槍がバンプする。
最後は、ティムールの激闘で二段攻撃×トランプルを付与して、ズドン!
相手が1/1のクリーチャーでチャンプブロックをしていようが、もはや関係がないのだ。
2ターンキルはさすがに運がらみになるけれど、3ターンキルは安定して起きやすい。
 
 
いかがだっただろうか?
俺は僧院の速槍の持つポテンシャルを、120%語ることができただろうか?
 
ティムールの激闘で火力が2倍化しているんだから、120%どころか、200%魅力を語ってしまったかもしれないけれども(言いすぎだねー)。
俺のカードに対する考察(という名目の暇つぶし)が、君のアイデアとして活きることがあったら嬉しいよ。
 
え、何なに?
「僧院の速槍が強いってことは分かったけど、速槍は4枚しかデッキ入れられないじゃーん」
って?
うむ、まことにもってその通りだと思う。
同名のカードはデッキに4枚までしか入れられない。
ということは、いくら速槍が強いといっても、4枚しか使えないんじゃ手札になかなか引けないし、しょーがないじゃーんというもの。
 
そう思っている君!
朗報があるぞ。
僧院の速槍には、兄弟がいるのだ。
それは、このカードだ。
 

 
テレレッテレ~~~♪ そんこんまどうし~。
 
このカードは、ほぼ僧院の速槍と同じ能力だ。
速攻を持っていない分、下位互換という感じがあるけれど、使い方はほぼ一緒。
このカードを使えば、デッキは1マナ果敢クリーチャーが8枚となり、なんていうか、かなりヤバイ感じになる。
上記のティムールの激闘を利用したコンボも、損魂魔導士というカードの存在のおかげで、十分実用可能になる。
 
ただ、この《損魂魔導士》欠点がある。
それは、僧院の速槍よりもお値段が高い、ということだ(^^;)
むかし自分がデッキを作るために買った時も「ええ、僧院の速槍の下位互換なのに、なんでこんなに高いの?」と思いながら買ったものである。
今ではいくらで売られてるのかなぁ…。
僧院の速槍は何度も再録がされているけれど、このカードは再録がされていないみたいで、さらにレアということもあって…少々、値が張るみたいなんだよね。
 
ただ俺にとって〝がらくたバーン〟というデッキを構想するにあたっては、1マナの果敢持ちクリーチャーというのは、必須だったので。
この損魂魔導士というカードを、莫大なカードデータの中から見つけた時は、そりゃあ飛び上がるほど喜んだよ。
「これだ! これで1マナ果敢クリーチャーが8体になる! デッキの構想が、現実化する!!」
ってね。
デッキを自作する人なら、俺のこの気持ち分かるでしょ?
 
 
僧院の速槍の兄弟を紹介したついでに、せっかくだし、速槍のペットも紹介しておこう。
ペットの名前は《窯の悪鬼》
果敢とは違う能力だけど、速槍と似ているために、俺は〝がらくたバーン〟で採用をしている。
 

 
インスタントかソーサリーを唱えるごとに、+3/+0のバンプをしていく猫ちゃんです。(え、猫じゃないって? 猫なんだよおおお)
果敢とは違うものの、こちらも魔力変や、変異原性の成長とのシナジーがあって、ヤっヴァイんだ…。
やはり最後はティムールの激闘で、二段攻撃×トランプルを付与してズドーン!
 
赤の2マナ域にはこのカード以外にも、僧院の速槍とのシナジーを形成する果敢持ちもけっこう居るから、探してみるのも面白いよ!
 

デッキレシピ

デッキ名:がらくたバーン

 
(土地)
山×14枚
 
(クリーチャー)
僧院の速槍×4
損魂魔導士×4
窯の悪鬼×4
祭り壊し×2
 
(その他)
稲妻×4
はらわた撃ち×4
火炎破×1
変異原性の成長×4
ティムールの激闘×4
魔力変×4
舞台照らし×3
ウルザのガラクタ×4
ミシュラのガラクタ×4
 

 
火力の調整は、お好みで。
バーン多めでもよし、ドロー多めでも良し。
今後、軽量ドロー呪文や新しいピッチスペルの登場により、さらなるパワーアップが可能になるんじゃないかと思わせてくれるような、ワクワク感の強いデッキである。
 
サイドボードは割愛。
でも入れるんだったら、青対策系のカードは入れたいよね。
剣鋤をくらうと痛いので、呪禁付与するカードを使うのも有りかな。
まあ、剣鍬は割り切っちゃってもいいかも。
 
 

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