低予算のバーンデッキで、初めてMTGの大会(小規模なやつ)に出場した時の話

コラム

バーンデッキ…それは、貧乏人のデッキと呼ばれる。
 
カードを集める予算がない人であっても、恐らく最低予算で作ることができて、尚且つそれなりの結果を出してくれるからである。
低予算でデッキを組むことができて、尚且つそれなりに強いとくれば、初心者でも扱いやすい。
そんなバーンデッキで、MTGの大会デビューを果たした人も多いだろう。
しかしMTGで遊ぶ人の中には、この貧乏デッキで大会に出ることを、恥ずかしいと思っている人もいるという話をチラホラと耳にするのだ。
 
うーん。
実はかくいう俺も、ちょっとそういうことを思っている時期があったんだよね。
初めて大会(ゲームショップで開催しているような、小規模なやつね)に参加した時、周りの人たちが多色ランドをボコボコ入れているような値段の高いデッキを使っていたんだ。
それを見て、自分はこんな安いデッキを使っていて申し訳ないよなー……なんてことを思っていたことがあった。
 
 
でもね、そういった大会に参加してみると、意外と自分と同じようにバーンデッキを使っている人が居たんだよね。
そんでね、話しかけられたりするんだ。
「え、そのカードなんですか? 見たことないです。ちょっと効果教えてください」とか。
「私、〇年前までMTGやっていた化石なんですけど、今日はお手柔らかに~」とか。
「〇〇対策には《紅蓮光電の柱》がいいよ」とかね。
(赤に紅蓮光電の柱を出されると、無対策のエルフデッキやウィニーデッキはちぬ)
 

 
意外だった。
俺が卑屈な性格をしているせいもあると思うけれど、思っていたよりも嫌な目には合わなかったのだ。
 
中にはズルいというか、面白い人もいて。
 

サラリーマン風の人
サラリーマン風の人

君が赤いデッキを使っているのを見て、私も赤デッキでいこうと急遽決めました。

俺

あ、あ~…。そうなんですか?

サラリーマン風の人
サラリーマン風の人

うん、メインはエルフデッキだから。バーンにエルフじゃ、負けちゃうと思って

 
ちょおおおおおおおいっっ!!
直前になって使用するデッキを変更って、ズルくね~かぁ~~~~~~っ(゜▽゜;)

 
っていうことがあったりね(笑)
今振り返ると、小規模な大会だったからこそ許されたプレイなんだろうな、あれ。
ズルいよね。
でも俺は、その人にそういう風にズルをされて、嬉しかったのを覚えている。
だって、その人がズルをしてきたってことは、俺のデッキが警戒をされていたってことだからね。
大会初心者である俺の、自分でも強いかどうか疑っている低予算バーンデッキを、警戒して貰えたのだ。
それってさ、それって…ちょっと嬉しいじゃん!!
 
 
この大会に参加して感じたことは、自分が思っているほどバーンデッキに対する排他的な感情を落ち合わせている人は少ないということだった。
それどころか、俺には、バーンというジャンルに対する理解というか…思いやりのようなものを、参加者の方々から感じたよ。
もちろんその思いやりは、貧乏人デッキに対する同情とかいう話ではなくてね。
 
何ていうかたぶん、みんなバーンデッキが好きなのだろうと思う。
なぜなら、バーンといえば、予算が少なくても組める安デッキの代表だから。
みんなマジックを始める時は、予算の安いデッキから入ったに違いないんだ。
みんながバーンデッキを愛するのは、その人の思い出の中に、安い予算で一生懸命工夫をしてデッキを組んできた歴史があるからだと、俺は思うんだ。
 
 
え、その時の大会はどうだったか?
勝てたかって?
 
うん、勝っちゃった(笑)
3戦して、2勝1敗。
もう、大興奮だよね。
当たった対戦相手の人が、あんまり強い動きをしてこなかったというのもあるかもしれないけれど、俺…勝てるんだ! バーンは勝てるんだ! そう思った。
 
バーンは勝てる。ちゃんとね。
面白いよ!
 
ちなみにその時、俺が使っていたデッキはフルバーンデッキだ。
クリーチャーが1枚も入っていないタイプ。
ただし《ラースの灼熱洞》を4枚入れていた。
ちょいちょいちょいちょいちょ~~~~~いっ! って思う人、居るかな?
俺は今、そう思ってるよ(^▽^;)
 

 
いくらバーンデッキでも、ラースの灼熱洞はフツーはちょっと入らない。(レガシーという環境であるなら、尚更だ)
当時、そんなカードを4枚も使って対戦をしていた俺の周りには、立ち見客ができていた。
よほど人目を引くような、ド派手なプレイングをしていたからだろうか。
それとも俺が、初心者まる出しデッキで頑張っている姿が微笑ましかったからだろうか。
今となっては、分からない。
 
ただそういう…なんていうか。
なんていうか、アレなのだ。
そういうちょっと恥ずかしいような思い出も、今では良い思い出となっているのだ。
(そういうことにしておいて欲しいのだ)
 
 

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